健康情報
2023.11.17点眼薬について(正しい点眼方法)
あなたは正しい点眼方法はできていますか?
目薬を買ったときや処方箋で投薬された場合、正しい手技で使用できているでしょうか?
ある論文では約半数の人が適切に点眼薬が眼に入らないことがあるとの調査結果があります。
参照(眼疾患患者における点眼薬および点眼手技に関するアンケート
小野 優子, 佐藤 雄己, 衛藤 大輝, 伊東 弘樹2021 年 22 巻 4 号 p. 202-206)
点眼薬には様々な容器や使用方法がありますが今回は基本的な方法のみをご紹介します。
基本的な使用方法
①手を洗う 手をせっけんと流水でよく洗います
②点眼する 下まぶたを軽く下にひき、1滴を確実に点眼します
※容器とまつ毛やまぶたが触れないように
③拭き取る 点眼後はまばたきをせず、まぶたを閉じ、あふれた液を清潔なガーゼやティッシュで軽くふき取ってください。
④まぶたを閉じて待つ(約1分が理想)
逆に間違っている場合はどのようなものがあるでしょうか
「容器の先を目尻につけて点眼している」
「点眼後に目をパチパチしている」
「指示された滴数を超え、何滴も点眼している」
普段の点眼方法を思い出すと行っている手法ではないでしょうか?
点眼薬をさす間隔
複数の点眼薬を使用する際、間隔をあけずに続けて点眼すると、先に使用した点眼薬が後から使用した点眼薬によって鼻やのどに押し流されたり、成分同士が反応しあったりして、効果に影響が出ることがあります。これらを防ぐために、一般的に5分間以上の間隔をあけて点眼することがすすめられています。
しかしながら、点眼薬の中でも、点眼後に涙液と混ざることでゲル化する点眼薬は10分間以上の間隔をあける必要があります。
点眼薬をさす順番
基本は医師の指示に従いますが、指示がない場合には点眼薬の剤形(特徴)によって点眼する順番が変わってきます。点眼薬の剤形には「①水溶性点眼液 ②懸濁(けんだく)性点眼液 ③油性点眼液 ④ゲル化点眼液 ⑤眼軟膏」があります。 点眼をする順番は①→⑤の順になることが基本です。
※油性点眼薬は現在販売なし
また、点眼薬をさす順番について影響を与えるものには以下のようなものがあります。
(1)点眼薬が複数処方された場合には、よく効かせたい重要な点眼薬を後に使用する。(最も効果を期待したいものが先に洗い流されやすいため)
(2)pHが異なる薬剤が複数処方された場合、刺激の少ない点眼薬を先に使用する。(涙のpHは7~7.4であるため、中性に近いものを先に点眼した方が刺激が少なく涙も少なくて済む)
いずれにせよ、処方薬の場合は医師や薬剤師の指導のもとに点眼しましょう。
なごみ薬局グループでは点眼方法や保存方法についても相談を受けております。お気軽にお問い合わせください。
https://www.santen.co.jp/ja/healthcare/eye/eyecare/eyelotion/#Basic
(出典:参天製薬)