健康情報

2024.12.27女性の更年期に伴う手指の変化について

まず始めに、40歳頃から女性には閉経に向かって様々な諸症状が現れます。
「閉経」とは、卵巣の活動性が次第に消失し、月経が永久に停止した状態のことです。
無月経状態が12か月以上続いた時に、1年前を遡って閉経としています。日本人の平均閉経年齢は約50歳ですが、個人差があり、早い人では40歳台前半、遅い人では50歳台後半に閉経を迎えます。
また、早発閉経(40歳未満で閉経)の方もいますので注意が必要です。

更年期の定義は以下です。
‘‘閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間を「更年期」といいます。更年期に現れるさまざまな症状の中で他の病気に伴わないものを「更年期症状」といい、その中でも症状が重く日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」と言います。‘‘(日本産科婦人科学会より抜粋)

症状は様々ですが、今回は手指の不調について学んでいきましょう!

女性ホルモンの減少で手指の不調が増える!?

手指が変形するなどのトラブルは、リウマチや関節周囲炎などが原因とされてきました。しかし近年になって、女性ホルモンの低下との関係も指摘されています。

ただし、加齢のせいだけでなく自己免疫疾患などが存在するため、慎重な診察が必要です。しかし、症状は同じため、鎮痛剤や漢方、ステロイド注射や手術を行うことがあります。

予防方法は?

①手のエクササイズ(体操)でしなやかな指を維持する

 手首曲げストレッチやグーパー体操があります。

②爪や肌の栄養素を摂取する
 タンパク質やビタミン・ミネラルが皮膚の新陳代謝には必要です。食事制限による過度なダイエットなどは避けましょう。

③手指を温める
 洗面器にはったお湯に手をつけて洗う手浴(しゅよく)は、お湯を利用して手を温めることで関節が柔らかくなり、手指も動かしやすくなります。手浴は、全身浴や半身浴に比べて身体への負担が少なく、介助する方の負担も軽いことがメリットです。リラクゼーション効果や睡眠を促す効果も期待できますので、1日1回は行うよう心がけるとよいでしょう。

④スマホやパソコンの負担を減らす
 スマホの使用方法や時間で症状が悪化する方が多いようです。片手で操作が一番負担がかかります。パソコンは、キーボードの種類などで負担軽減ができるので、探してみてください。

⑤大豆食品を積極的に摂取する
 大豆イソフラボンに含まれる「エクオール」は、女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをする成分で、手指の不調を改善する効果が期待できます。また、更年期の不調や骨粗しょう症、乳がんや前立腺がんなどのホルモンが関連する疾患への予防効果も期待されています。
 ただし、大豆イソフラボンからエクオールに変換する酵素には個人差があります。最近では大豆製品だけではなくサプリメントを利用することでエクオールの摂取も手軽にすることが可能です。


なごみ薬局グループでは手指の不調についての相談も承っております。来局された際はお気軽にご相談ください。