健康情報
2022.10.24新シリーズ~胃腸薬について(食べ過ぎ・飲み過ぎ編)~
秋に食べ過ぎ・飲み過ぎる原因
「食欲の秋」「秋の味覚」「実りの秋」
秋には様々な旬の物があります。
秋が食べ物のおいしい季節と考えられるようになった原因には、動物が冬を越えるために、本能的に多くの栄養を取り込もうとする性質があるとも考えられています。そして、現在では秋にしか食べられないことはなくなりましたが、秋に豊富な作物が実るからこそ「食欲の秋」「実りの秋」と言われていたそうです。
また、暑い季節を乗り越えて涼しくなった秋に、夏バテしていた身体の調子を取り戻そうとして自然と食欲が増し、食べ物をより一層美味しく感じるのかもしれません。
他にも、科学的観点からの根拠を示すと、秋は日照時間が短いため夏に比べて太陽の光を浴びる時間が短く、かつセロトニンの分泌量も減るので食欲が増えると言われています。
(※セロトニンは脳内の神経伝達物質のひとつで、ドパミン・ノルアドレナリンを制御し精神を安定させる働きをします=心のバランスを整える作用のある伝達物質)
そんな幸せな「秋」を満喫している方々の中には、【食べ過ぎ・飲み過ぎ】を引き起こす方がいます。
それは「急性消化不良」です。
※その他症状(息切れ、発汗、心拍数の増加、血便etc..)を伴う場合は別の疾病の可能性がありますのでご注意ください。
食べ過ぎ・飲み過ぎ用の胃腸薬について
医療用医薬品の場合(処方箋が必要なお薬です)
総合健胃薬・・・古くから使用されており、胃腸の調子を整える配合薬
S・M配合散、FK配合散、つくしA・M配合散
副交感神経亢進薬・・・副交感神経を刺激することでアセチルコリンをたくさん遊離させて胃腸の神経に働きかける
アボビス(アクラトニウムナパジシル酸塩)、エントミン(カルニチン塩化物)
胃腸機能調整薬・・・抗コリン薬や選択的セロトニン亢進薬など様々なタイプがある。
プリンペラン(メトクロプラミド)、ナウゼリン(ドンペリドン)、ガナトン(イトプリド塩酸塩)、ガスモチン(モサプリドクエン酸塩水和物)、セレキノン(トリメブチンマレイン酸塩)、アコファイド(アコチアミド塩酸塩水和物)
漢方(医療用)・・・市販薬でも馴染みのある漢方。ただし、医療用は満量処方であることが多い。
半夏瀉心湯、安中散、人参湯etc… (その人の状態によって選択します)
市販の医薬品の場合(ドラッグストアなどで購入可能です)
消化酵素タイプ・・・消化不良や食欲不振を改善する
ベリチーム酵素(シオノギヘルスケア)、第一三共胃腸薬プラス(第一三共ヘルスケア)etc..
制酸薬タイプ・・・胃酸を中和する
ガストール(エスエス製薬)、パンシロンキュア(ロート製薬)etc…
H2ブロッカータイプ・・・胃酸の分泌を抑える
ガスター10(第一三共ヘルスケア)、アシノンZ錠(ゼリア新薬)
※医療用医薬品(処方薬)としては主に消化性潰瘍や逆流性食道炎、急性胃炎などの治療薬として使われる。
胃粘膜保護タイプ・・・胃の粘膜を守る
スクラート(ライオン株式会社)、セルベール(エーザイ株式会社)etc…
抗コリン薬タイプ・・・胃のけいれんを和らげる
ブスコパンA錠(エスエス製薬)、ストパン(大正製薬)etc…
総合胃腸薬タイプ・・・・胃腸全般に効果あり
太田胃散(株式会社太田胃散)、キャベジンコーワα(興和株式会社)etc…
上記のように、代表的な医薬品を並べましたが、様々な医薬品があるため病院では医師や薬剤師に、ドラッグストアなどでは薬剤師や登録販売者に相談してください。また、お薬は飲み合わせも重要です。
なごみ薬局グループでは市販薬や処方薬に拘わらず、様々な医薬品の相談を承っております。
時間に余裕があるときは、思い切って相談をしてみてください。