健康情報
2024.07.26新シリーズ~胃腸薬について~その②(ストレス編)
ストレス性胃腸炎はこうして起こる
2024年7月現在、酷暑において多くの方に疲れが訪れています。
身体が重く、食欲がでない。お腹を下しやすくなったり、むかむかする。
その原因はストレスが原因かもしれません。ストレスは環境や精神など複雑に関係して発生します。
ストレスが適度な場合は問題ありませんが、過度の場合は自律神経の働きが乱れます。
環境的ストレスでは、夏の暑さや室内外の温度差などの影響で自律神経がオーバーワークになると、体温調節のバランスが乱れてさまざまな不調を引き起こします。胃は自律神経に強く支配されていますので、食欲不振などを引き起こします。
精神的ストレスでは、仕事や家事、人間関係のストレス、疲労、働きすぎなどが原因で起こります。強いストレスを受け続けることによって、自律神経のバランスが乱れて胃の症状だけでなく、精神的な不調にも繋がる病気です。
最近では主に胃に対しては、機能性胃腸症(機能性ディスペプシア:FD)腸などお腹に対しては、過敏性腸症候群(IBS)という病名が診断されることもあります。
治療薬は何がある?
医療用医薬品の場合(処方箋が必要なお薬です)
総合健胃薬・・・古くから使用されており、胃腸の調子を整える配合薬
S・M配合散、FK配合散、つくしA・M配合散
副交感神経亢進薬・・・副交感神経を刺激することでアセチルコリンをたくさん遊離させて胃腸の神経に働きかける
アボビス(アクラトニウムナパジシル酸塩)、エントミン(カルニチン塩化物)
胃腸機能調整薬・・・抗コリン薬や選択的セロトニン亢進薬など様々なタイプがある。
プリンペラン(メトクロプラミド)、ナウゼリン(ドンペリドン)、ガナトン(イトプリド塩酸塩)、ガスモチン(モサプリドクエン酸塩水和物)、セレキノン(トリメブチンマレイン酸塩)、アコファイド(アコチアミド塩酸塩水和物)
漢方(医療用)・・・市販薬でも馴染みのある漢方。ただし、医療用は満量処方であることが多い。
半夏瀉心湯、安中散、六君子湯etc… (その人の状態によって選択します)
市販の医薬品の場合(ドラッグストアなどで購入可能です)
消化酵素タイプ・・・消化不良や食欲不振を改善する
ベリチーム酵素(シオノギヘルスケア)、第一三共胃腸薬プラス(第一三共ヘルスケア)etc..
制酸薬タイプ・・・胃酸を中和する
ガストール(エスエス製薬)、パンシロンキュア(ロート製薬)etc…
H2ブロッカータイプ・・・胃酸の分泌を抑える
ガスター10(第一三共ヘルスケア)、アシノンZ錠(ゼリア新薬)
※医療用医薬品(処方薬)としては主に消化性潰瘍や逆流性食道炎、急性胃炎などの治療薬として使われる。
胃粘膜保護タイプ・・・胃の粘膜を守る
スクラート(ライオン株式会社)、セルベール(エーザイ株式会社)etc…
抗コリン薬タイプ・・・胃のけいれんを和らげる
ブスコパンA錠(エスエス製薬)、ストパン(大正製薬)etc…
総合胃腸薬タイプ・・・・胃腸全般に効果あり
太田胃散(株式会社太田胃散)、キャベジンコーワα(興和株式会社)、大正漢方胃腸薬(大正製薬)etc…
上記のように、代表的な医薬品を並べましたが、様々な医薬品があるため医療機関や薬局では医師・薬剤師に、ドラッグストアなどでは薬剤師・登録販売者に相談してください。また、お薬は飲み合わせも重要です。
なごみ薬局グループでは市販薬や処方薬に拘わらず、様々な医薬品の相談を承っております。
夏の暑さに負けず、元気に乗り切りましょう!